ドレスデンへの小旅行③〜夏の夜の夢観劇〜


夏の夜の夢?真夏の夜の夢?よく分からなくなる私です。
どっちでも良いのですね。
だけど、訳の響きとしては夏の夜の夢の方が好きでしっくりします。
音の響きやイメージの好みがある脚本家です、私は。

ドレスデンに行った目的は、St.Pauli Ruineという元教会を改装した劇場に行くことでした。
ドレスデン9 ドレスデン10
こちらの教会は戦争で屋根や柱などが吹っ飛んでしまいました。
戦後、残った部分を使って、劇場として再生されたそうです。
なので、中は今でもなんとなく、どこがどう吹っ飛んだのかが分かるようになっています。
・・・劇場にしちゃおう。というアイディア、素晴らしいし前向きですよね。
ドレスデン11
売店にはお酒も売っており、白ワインを飲みながら観劇しました。
奥の部分が舞台となります。
照明も舞台上とバルコニーからと結構な数がありました。

見て分かるように屋根の部分は窓ガラスになっています。
なので、夜になるまで暗転にはなりませんw
またこの日は雨が降っていたので、雨音も聞こえていました。半分野外の劇場なイメージです。
また、冷暖房の設備がないため、この劇場は夏の間だけ空いているスペースだそうです。確かにこれだと、冬はちょっと(だいぶ)寒いよね。

お話はシェイクスピアの有名作、夏の夜の夢。
ドイツ語でしたが、有名なお話なので面白く観劇しました。
これは小劇団かな?ここの劇場の劇団だそうですが、他に仕事を持っている俳優さんが多いとのこと。
面白い演出も多く、楽しんで観ることができました。
やっぱり戯曲が良い。ってそれはそうか。w

ドレスデン13 ドレスデン12
教会であった頃、そして破壊された後の歴史が壁に貼ってありました。
政治、国の事情、戦争・・・教会は市民が集う場所だったと思います。いろんな情報交換の場でもあったでしょう。それが吹っ飛んでしまった後、戦争が終わり、土台だけが残された。
旧市街の再建も感動しましたが、前向きに文化の発信地にしょうというこの選択に心打たれるものがありました。
芸術はこういうところに潜んでいるんだな、と。

この日は土曜日で客席はいっぱい。
特に有名な俳優が出ているわけでもないのに、市民たちや観光客が集まります。
なんの割引もなしで当日券は12ユーロ。この安さも手頃です。
特別すごいセットや衣装、俳優が揃っているわけではありません。
だけど、必要としている人がいて、そこが劇場という場所として成り立っている。
全てがポジティブな考えから生まれている空間に深く考えさせられました。

ヨーロッパの劇場文化や国民性と言ってしまえばそれまでですが、日本人として演劇に関わっている以上、私も自分のフィールドで、どれだけやれるのか試してみたい。そう感じた夜でした。


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